アイドルユニット『Wink』はバブル時代の男女にとって救世主!?平成元年(1989年)歌謡界を席巻したのは、何と言ってもWinkでしょう。バブル時代の控えめ女子たちの救世主だったという考察です。(文中敬称略)
鈴木早智子&相田翔子 Wink結成。バブルにデビュー
ともにアイドルグラビア雑誌のミス・コンテストでグランプリ、鈴木早智子と相田翔子の二人組でWinkを結成したのは1988年(昭和63年)。
同年11月の『愛が止まらない 〜Turn it into love〜』のヒットで一躍スターダムにのし上がります。
愛が止まらない ~Turn it Into Love~ / Wink【Official Music Video】
異色のアイドル、お人形のような衣装も人気
Winkの特徴としてよく言われるのは、”アイドルスマイルなし=無表情” の「笑わないアイドル」。
PVによっては明るい笑顔もあるのですけど・・・特にテレビの歌番組で歌う時なんかは緊張で無表情になっていたのかもしれません。
従来の女性アイドル歌手とは趣の異なる控えめなキャラクターで無表情に歌い、オルゴール人形のような衣裳と五十嵐薫子(現・香瑠鼓)による振り付け(「ロボットダンス」と評されることもある)で「純真な少女の持つ不可侵的な色気」といったイメージを醸し出した。
Wink – Wikipedia より引用
ゆっくりな踊りで控えめ女子たちの救世主
バブル時代の会社では、全員参加の宴会が頻繁に行われていました。
女子社員に対しては、ほろ酔い気分の上司から、「おーい何か芸やれー!歌えー!」といったリクエスト(命令)がかかります。そんな時、
- 無表情で
- ゆっくりとゆったり手を動かし
- ゆらりゆらりと体を振りながら
- 二人組で歌えば
・・・即興 Wink の出来上がりです!
女性は一緒に口ずさみながら「かわいい~」コール。男性も目のやり場に困ることなくデレデレできます。そしてお手軽で波風も立たない、宴会芸の鉄板となったのです。
プライベートなカラオケスペースでも同じような事情です。
『喧騒なディスコのお立ち台で激しく踊りまくるボディコン女子』
マスコミに頻繁に取り上げられてすっかりこの時代のイメージとして独り歩きしています。しかし実際にはこのイメージは少数派です。ああいう弾けっぷりを拒絶し、控えめな自己表現を好む女子たちの方が大多数ではなかったでしょうか。そんな彼女たちにとって
『”手の届く”アイドルパフォーマンス』
でヒットを連発し時代の寵児となったWinkはまさに救世主であったのです。
淋しい熱帯魚 : 1989年 全日本有線放送大賞 年間グランプリ / 日本レコード大賞 受賞
洋楽カバー曲がバブル世代の男子たちを取り込む
Winkのヒット曲の多くが洋楽のカバーです。
私みたいな、高校~大学と洋楽メインで聴いていたバブル世代男子にとっては、歌謡曲は馴染みが薄く、同年代の女子と話題を合わせるのが難しくなりがちでした。
その点、洋楽カバーが多いWinkであれば比較的入りやすく、かなり救われた感じがあります。
たとえば、下の動画の Sexy Music とか。ダンシング・シスターで大ブレイクしたノーランズ の1981年のヒット曲ですね。
WinkのSexy Musicを聴いた時に「おぉ・・・こんなのカバーするんだ。」と感心しました。元の曲は、シャウトが入ったりしてけっこうハイテンションなのです。
同時期の森高千里なんかを話題に出せば「ミニスカート好きのスケベ」と揶揄されることが多いです。しかしWinkを話題にする分には、ある意味「安全無害」でした。
「さっちん(鈴木早智子)と翔子ちゃん(相田翔子)、どちら派か?」といった話題も、二人組アイドルユニットにおいては定番でしたね。
30周年、再始動!?
そんなWinkは、1996年から活動停止中です。
今年(2018年)は結成30周年。記念の復刻EPの4/27発売がリリースされました。
活動再開のうわさもありますが、サプライズはあるのでしょうか?
2018年4月29日「相田翔子+SHOW-YA寺田」でWinkを披露
2018年4月29日に東京の日比谷野外大音楽堂で行われたSHOW-YA主催の女性歌手限定ロックフェス「NAONのYAON」。このステージで、相田翔子がSHOW-YAの寺田恵子と組んでWinkのヒット曲を披露しました。Wink再結成の可能性について聞かれると「私一人では決められないこと」と答えています。再結成はなさそうですね。
相田はWink再結成について「私1人では決められないこと」と言葉を慎重に選びながらも、一夜限りのWink再結成はあるのかと聞かれると「夢がいっぱいあります」と笑顔を見せた。
日刊スポーツ 2018年4月29日 より引用
2018/8/20 追記 一夜限りの復活ステージ
Winkは、2018年8月18日放送の NHK「第50回 思い出のメロディー」に出演。「淋しい熱帯魚」「愛が止まらない ~Turn It Into Love~」の2曲を歌いました!
\📺今夜19:30 一夜限りの復活💥 / #Wink、NHK『第50回思い出のメロディー』で10年ぶり復活❗ まさかのサプライズに会場からどよめきhttps://t.co/c1gIZPxhWz
🔻出演者一覧はこちらhttps://t.co/eaRg2GafI2#相田翔子 #鈴木早智子 #思い出のメロディー #nhk #nhkr1 #Nらじhttps://t.co/J1BgSlcd4n
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) 2018年8月18日
私の率直な感想です
録画していた #Wink の復活ステージ観た。数十年ぶりの同窓会みたいな感覚で「懐かしい😍でも色々と辛いなあぁ」→涙が出てきた。ロックバンドとかの再結成は渋みがウリになるから良いけど、女性アイドルユニットの再結成ってどうなんだろ? 「ファンの永遠の夢」で留めておく方が良いような気もした。 https://t.co/AzD9KjUfNq
— ヨシオクノ🌤️奥野良孝 (@YoshitakaOkuno) 2018年8月25日