私の母校の中学校は当時「日本で2番目に校歌が長い中学校」だと生徒の間で噂されていました。とはいえ、インターネットのない時代。その真偽や一番長い学校を調べる方法もありませんでした。今なら事実を検証できます。(文中敬称略)
校歌が異常に長い東久留米市立東中学校(東中・ひがしちゅう)
私が3年間通って卒業した中学校は(東京都)東久留米市にある「東久留米市立東中学校」です。
一般的には「ひがしちゅう」と呼ばれていました。
この東中の校歌はやたらと長かったです。当時から「日本で2番目に長い校歌」と聞いていました。
TOKIO「国分太一」の母校でもある
東久留米の「東中(ひがしちゅう)」はTOKIOの国分太一の母校でもあります。
2014年(平成26年)2月3日放送のTV番組『国分太一のおさんぽジャパン』で、国分太一本人がこの「東中」の周辺を懐かしそうに案内していました。
私の妹がちょうど国分太一の1年下で「東中」に在籍していました。
彼女は「ジャニーズの国分先輩」と話題にしたので、当時から校内では芸能人と認知されていたようです。
東中(ひがしちゅう)は東京都と埼玉県の県境に位置する
下のマップを見ると、中学校の右側(東側)に破線があります。この線が東京都東久留米市と埼玉県新座市の県境線です。
実は、東中の体育館だけは新座市に入っていました。
西側には小学校があり、小学校と中学校の校庭がフェンスもなく繋がっていました。
当時の東京の公立学校としては珍しいのでないでしょうか。
長い長い「東中」の校歌の特徴
そんな学校の所在地からしておかしな公立中学校の校歌がまた風変わりなものでした。
「ひがしちゅう」校歌の特徴を紹介していきましょう。
毎回フルコーラス7分!省略禁止
さて「東中」の校歌です。下の動画はOBとOGによるアレンジ版で、全長5分強あります。
実際にはもっとテンポが遅かったので、7分近くに及んだと思います。
省略して歌われることはなく、毎回フルコーラスでした。メロディーの構成が普通ではないのです。
東久留米市立東中学校校歌 OBバージョン 生バンド校歌斉唱 日本で※番目に長い校歌
校歌らしからぬメロディー変化
東久留米市立東中学校の公式ウェブサイト に歌詞が載っています。
歌詞をご覧いただくと、校歌としては異例なパターンの曲であることが分かります。
1番だけがやたら長いのです。ちなみに、1~3番のメロディーは全部異なります。
東久留米市立東中学校ウェブサイトから引用
また、最後には男子パートと女子パートに分かれて「掛け合い」が入り、盛り上がってエンディングを迎えます。
最後まで歌い切って初めて、この校歌は完結するのです。(2番、3番を省略することができない)
(男子・女子・混声)
男には男の道
女には女の道
ひとすじに ひとすじに
どこまでも どこまでも東久留米市立東中学校ウェブサイトから引用
ウェブサイトによると「東中」校歌の制定は1965年(昭和40年)とのことです。
ネットで調べてみると、東中の校歌が誕生した「1965年の1年前に」日本一長い(中学校)校歌が誕生していました。
日本一長い校歌を持つ中学校は!?
インターネットで確認できた、日本一長い校歌を持つ中学校は、秋田県大仙市にある「大仙市立大曲中学校」です。
フルコーラス10分の校歌!? 秋田県大仙市立大曲中学校
大曲中学校の沿革を見ると、1964年(昭和39年)に校歌が制定されています。
大仙市立大曲中学校の公式ウェブサイト に掲載されている歌詞を見ると確かに「東中」より長いです。フルコーラスで約10分の長さになるとのこと。
大曲中学校卒業式(蒼明学年) 日本一長い校歌
省略してもOKらしい? 大曲中学校の校歌
ただし、他のYouTubeの書き込みによると「(大曲中学の校歌は)式典でしかフルコーラスは歌われない」という情報があります。
情報が事実だとすると、日常的に省略が許されない「東中」の校歌の方が、”実際に運用されている校歌”としては日本で最長と呼んでも良いのではないでしょうか?
最も長い校歌「高校」編
ここまでは「中学校」の校歌の話題でした。
高校まで範囲を広げててみたら、どうなるでしょう?
第一校歌+第二校歌の変則技「諏訪清陵」
高校で一番長い校歌を持つのは「長野県諏訪清陵高等学校」と言われています。
長野県諏訪清陵高等学校の公式ウェブサイト には「おそらく日本一の長さ」という記載があります。
本校の校歌は第一と第二があり、合わせて歌うと約10分!
おそらく日本一の長さ。長野県諏訪清陵高等学校 ウェブサイト より引用
1番が日本一長い校歌?
2017年夏の高校野球で校歌斉唱が長い「藤枝明誠」が話題になりました。
藤枝明誠「一番が日本一長い校歌」甲子園に響く の新聞記事から抜粋しましょう。
初出場の藤枝明誠(静岡)が二回表の攻撃を始める前、校歌が阪神甲子園球場で初めて流れた。応援団が肩を組んで合唱を始めたが、なかなか終わらない。スタンドも少しざわつくなか、3分近くをかけて歌いきった。
甲子園では通常、校歌は1番だけが流れる。だが、同校の校歌は1番しかないものの、復唱する部分が4カ所あり、異例の長さだ。学校がある静岡県藤枝市も「1番が日本一長い校歌では」と話す。相手校の倍以上の長さだった。
朝日新聞デジタル 2017年8月8日 より引用
学校のウェブサイトには 藤枝明誠中学校・高等学校の校歌 が掲載されています。
そもそも校歌が1番しかないという、これまた変則技です。
1番だけで比較しても「東中」の方が長い!?
しかし藤枝明誠の校歌の1番が長いと言っても、それでも全長は「2分50秒」しかありません。
我が「東中」は「1番だけで3分を超える」ので勝ちです。ヽ(^。^)ノ
学校がある静岡県藤枝市も「1番が日本一長い校歌では」と話す。
藤枝市の話を真に受けて裏を取っていない?記事ですね(笑)朝日新聞さんヽ(´o`;