ママス&パパス(The Mamas & the Papas)、1960年代にアメリカで活躍したフォークグループです。その代表曲「夢のカルフォルニア」は誰しも耳にしたことがあるでしょう。しかしその爽やかな曲の一方で、実はグループは不倫問題をきっかけに崩壊したのでした。(文中敬称略)
THE MAMAS AND THE PAPA「夢のカルフォルニア」で大ブレイク
1965年11月にデビュー。同年12月の「夢のカリフォルニア」が全米4位の大ヒット。
The Mamas & The Papas – California Dreamin’
3枚目のシングル曲「マンデー・マンデー」も全米1位の大ヒットを記録しました。
The Mamas & The Papas – Monday, Monday
1967年に、全米チャート2位となった Dedicated To The One I Love。
The Mamas & the Papas – Dedicated To The One I Love
2016年にはアメリカPBS(公共放送サービス)で特集されています。いまだに根強い人気です。
CALIFORNIA DREAMIN’: THE SONGS OF THE MAMAS AND THE PAPAS | August 2016 | PBS
ママス&パパスの4人メンバーのうち夫婦が一組
ファースト・アルバム『If You Can Believe Your Eyes and Ears』はロングヒット作となりました。
▼ママス&パパスのオリジナル・メンバー
メンバー名 | 英文名 | 生年月日 – 死亡日 | ▼下の写真 |
ジョン・フィリップス | John Phillip | 1935年8月30日 – 2001年3月18日 | 左端 |
ミシェル・フィリップス | Michelle Phillips | 1944年6月4日 – | 中左 |
キャス・エリオット | Cass Elliot | 1941年9月19日 – 1974年7月29日 | 中右 |
デニー・ドハーティ | Denny Doherty | 1940年11月29日 – 2007年1月19日 | 右端 |
メンバーの名字をみると分かるとおり、ジョン・フィリップスとミシェル・フィリップスは夫婦同士でした。
グループ内で不倫が発覚しグループ内に亀裂が生じた
フィリップス夫妻は、下のツイート写真の右側の肩を組んでいる2人。
しかし、妻のミシェルとデニー(下の写真の中左の男)の不倫が発覚。結果としてミシェルはグループから脱退を余儀なくされたのです。
セカンド・アルバム『Mamas & Papas』はいわくつきのアルバム
そんな不倫騒動のさなかに制作されたセカンド・アルバムはいわくつきです。
アルバムジャケットに写っている「ミシェル・フィリップス」が歌っている曲がどれだけあるのか、明確に分かっていないとのこと。
1966年9月にリリースされた本作の論争の中心は、どれだけミシェル・フィリップスがアルバムで歌っていたのかということだ。
レコーディング半ばに22歳のミシェル・フィリップスとデニー・ドハーティの不倫が発覚し、・・・(中略)・・・結果的にミシェル・フィリップスは1966年6月にグループを解雇された。
バンドのプロデューサーをつとめたルー・アドラーが救いの手として、・・・(中略)・・・ジル・ギブソンの参加を提案し、新たにバンドに加入させた。
ジル・ギブソンは・・・(中略)・・・たった3週間でミシェル・フィリップスのすべてのパートを覚えた。
ミシェル・フィリップスが解雇された時点ですでにアルバムの半分はレコーディングされていた。「I Saw Her Again」と「Words of Love」もその中に含まれていた。
すぐさまジル・ギブソンは・・・(中略)・・・レコーディングを開始し、すでに収録していたミシェル・フィリップスのヴォーカルを録り直すという作業もあった。
Udiscovermujic.jp より引用
↓バンド内不倫&メンバー交代の後に作られたママス&パパスの作品に残された謎
1980年代、女性メンバーを変えて再結成。2000年代には男性2人も亡くなる
1968年には完全に崩壊したママス&パパスは、1980年代に入るとメンバーを入れ替えて再結成されました。
21世紀に入ると、2001年にジョン、2007年にデニーの男性メンバーが亡くなりました。
いつの時代も、不倫の代償は大きいでっせ。