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サミー・デイビス・ジュニア | 珠玉のタップダンスを動画でたっぷりと

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日本ではサントリーウィスキーのテレビCMの印象が強すぎる サミー・デイビス・ジュニア は、単なる風変わりなオジサンではありません。圧巻のタップダンスの他、楽器演奏や映画俳優・・・多才なパフォーマーなのです。(文中敬称略)

多才”サミー・デイビスJr.”のパフォーマンスを動画で学ぶ

1973年の「サントリー・ホワイト・ウイスキー」のテレビCMで日本のお茶の間でもお馴染みとなった”サミー・デイビス・ジュニア / Sammy Davis Jr.”。

軽快なリズムを口ずさみながらウイスキーをグラスに注ぐ、そのコミカルな姿は目に焼き付いていながらも「実際にどれほどのスーパースターだったのか?」実は知らない人も多いと思います。

Suntory Whiskey Ad – Sammy Davis Jr.

そこで ”サミー・デイビスJr.” 入門編として、ダンス・パフォーマンスの動画を中心に紹介してみました。

 

なお、強烈な印象を残したサントリーのテレビCMは、世界3大広告賞の”カンヌ・ライオンズ”でグランプリを受賞しました。

その権威ある広告賞については、 サミー・デイビス・ジュニア「サントリーCM」広告賞グランプリ詳細 に書きました。

 

ヴォードヴィル・ショー一家に生まれ育ったサミー・デイビスJr.

サミー・デイビス・ジュニアは、1925年12月8日にニューヨークのハーレム地区でヴォードヴィル※一家のもとに生まれました。(※ヴォードヴィル=米国においては舞台での踊り、歌、手品、漫才などのショー・ビジネスを言う)。

アフリカ系アメリカ人の父とプエルトリコ系ユダヤ人の母の間に生まれた。

幼少の頃から音楽や楽器、ダンスのレッスンを受け、3歳のときに初舞台に立つ。巡業でアメリカ中を転々としていたため、通信教育で高校卒業資格を取得する。

サミー・デイビスJr. Wikipedia より引用

 

サミー・デイビス・ジュニアの父親は、アフリカ系アメリカ人で、サミー・デイビス・シニア / Sammy Davis, Sr. です。

facebookに写真が出ていました。

 
 

数種類の楽器を演奏するサミー・デイビス・ジュニア

サミー・デイビスJr. が幼少時から音楽の手ほどきを受けていたことは、下の動画を見るとよく分かります。

歌に始まり、トロンボーン、シロフォン、ドラムと次々に演奏していきます。

Perdido – Sammy Davis Jr.

タップダンスの名手であるサミー・デイビスJr.

歌や楽器もさることながら、サミー・デイビス・ジュニアのトレードマークとも言えるのは、軽快なタップダンスでしょう。

 

映画”Sweet and Low”のダンスシーン(1947年)

サミー・デイビス・ジュニアが映画に出演する初期の頃の動画。端役として三人組でアクロバティックなダンスを披露しています。

当時の流行りなのでしょうか、ニコラスブラザーズをも彷彿させるダンスです。

ニコラスブラザーズをについては、 タップの歴史に輝く「ニコラスブラザーズ」ストリートダンスにも影響 をご参照。

Boogie Woogie Piggie – Sammy Davis Jr.

タップダンスのソロ演技(1962年)

ソロで踊る圧巻のタップダンス。イタリア公演ツアーの1シーン。

Sammy Davis Jr. Tap Dancing – Italy 1962

TVショーでアンディ・ウィリアムスと共演(1962年)

The Andy Williams Show“というテレビ番組の動画です。

アメリカのポピュラー歌手 アンディ・ウィリアムス / Andy Williams との掛け合いでコミカルなダンスを披露しています。

Breezin’ Along with the Breeze – Sammy Davis Jr. & Andy Williams

TVショーでベイビー・ローレンスと共演(1967年)

The Hollywood Palace”というテレビ番組でタップの名手ベイビー・ローレンス / Baby Laurenceとの共演。両者とも軽やかしなやかで魅せてくれます。

Sammy Davis Jr. & Baby Laurence Tap Dance

TVショーでダイアナ・ロスと共演(1969年)

これもまた”The Hollywood Palace”から。

”映画史上最高のダンシング・ペア”とされる、1930年代の「アステア&ロジャース映画」へのトリビュート。

ダイアナ・ロス / Diana Rossジンジャー・ロジャースジンジャー・ロジャースーWikipedia)に、サミー・デイビス・ジュニアがフレッド・アステアに扮して、往年の名曲を歌い踊ります。

Fred Astaire & Ginger Rogers Medley – Sammy Davis Jr. & Diana Ross

シナトラ一家(ラット・パック)に参加

1950年代、サミー・デイビス・ジュニアは、ラット・パック / The Rat Pack に参加しました。

ラット・パックは、アメリカのポピュラー歌手の大御所 フランク・シナトラ / Frank Sinatra が結成したグループです。

 

人種差別の壁を超えてスターダムを駆け上る

当時は公民権運動(=アメリカの黒人が、公民権の適用と人種差別の解消を求めて行った大衆運動)が盛り上がった頃でまだ黒人への差別も一般的に行われていた時期。

アフリカ系アメリカ人のサミーのラット・パックへの加入は相当な波紋を呼んだそうです。

しかしサミー・デイビス・ジュニアは、その性格と才能あふれるパフォーマンスで批判も黙らせて、スターダムにのし上がっていきました。

ちなみに、フランク・シナトラもイタリア系移民の子であり、人種差別を受ける側の立場を理解する素地はあったのです。

 

ラット・パック(The Rat Pack)=シナトラ一家

ラット・パック(The Rat Pack)結成時のメンバーは次の3人です。

  • フランク・シナトラ(Frank Sinatra)・・・イタリア系
  • ディーン・マーティン(Dean Martin)・・・イタリア系
  • サミー・デイビスJr.(Sammy Davis Jr.)・・・アフリカ系
 

The Very Best Of The Rat Pack

俳優としても活躍したサミー・デイビスJr.

シナトラ一家(The Rap Pack)として、サミー・デイビス・ジュニアは映画にも主要な役柄を持った映画に出演するようになります。

 

Ocean’s Eleven (1960)

犯罪コメディの映画『Ocean’s Eleven(オーシャンと十一人の仲間 )』は、後にジョージ・クルーニー他の出演でリメイクされた『オーシャンズ11』のオリジナル作品です。

 
Ocean’s Eleven (1960)
 
 

Robin and the 7 Hoods (1964)

ミュージカル仕立てのギャング映画『七人の愚連隊』

 

Robin and the 7 Hoods (1964)

 

映画の中でサミー・デイビスJr.が披露するダンスシーン。

フレッド・アステアのコミカルなダンスを彷彿させる楽しいパフォーマンスです。

Bang! Bang! – Sammy Davis Jr.

最後の映画出演は『Tap』(1989年)

サミー・デイヴィスJr. が喉頭がんで亡くなった前年に公開された映画「TAP」。主演は グレゴリー・ハインズ / Gregory Hines

サミー・デイビスJr.は渋い役柄で出演しています。

 
Tap (1989)
 
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サミー・デイビス・ジュニアの遺作となった映画がタップダンスをテーマにした作品だったことは、サミーらしいとも言えます。合掌。

 
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