私がティーンエージャーのころELOという英国のバンドは”一発屋”だと勘違いしていました。笑われるかもしれませんが限られた情報しか入手できない時代だったのです。現在は「Jeff Lynne’s ELO」として復活し、2016年にはベストアルバムが35年ぶりに全英No.1獲得。ツアーも精力的に行っています。(文中敬称略)
’80年代後半に消えたため”一発屋”だと勘違いしていたELO
1980年代の初頭(私が中学生のころ)に洋楽を聴く手段のメインはエアチェック(=ラジオ放送をカセットテープに録音すること)。
録りためたカセットテープの中でも、聴くたびに「カッコいいな」と感じてお気に入りだった曲が、エレクトリック・ライト・オーケストラ(Electric Light Orchestra=ELO)の「ホールド・オン・タイト(Hold On Tight)」です。
Electric Light Orchestra – Hold On Tight (1981年)
インターネットもなく、見聞きできる洋楽の情報がたいへん少ない時代。当時はELOというバンドについてほとんど何も知りませんでした。
ELO自体も、1980年代は停滞期に入り、1987年以降には自然消滅してしまったため、バンドの存在はほとんど忘れてしまったくらいです。
正直言って「一発屋」みたいなイメージさえ持っていました。
実はELOは’70年代にヒット曲を連発していたバンドだった
21世紀に入り、インターネットやYouTubeで大昔のバンドの情報や曲に簡単に触れることができるようになり、ようやくELOが1970年代に大活躍していたバンドだと知りました。
「最もTOP40ヒットが多いアーティスト」のギネス記録ホルダーとも。
様々なヒット曲を放った記録はギネスで”最もTOP40ヒットが多いアーティスト”というギネス記録を残したこともあるほど。
1974年から1981年の間、次々にマルチミリオンセールス記録していたELOは17曲ものトップ40ヒットを記録。
ファーストアルバムは、1971年の『Electric Light Orchestra』
#FlashbackFriday: On this day, 46 years ago, the first ELO album was released. Recorded at the old Philips Studios in Marble Arch, London, the album features the very first ELO single, “10538 Overture.” pic.twitter.com/mDVdXTYACx
— Jeff Lynne’s ELO (@JeffLynnesELO) 2017年12月1日
1976年、Livin’ Thing(邦題:オーロラの救世主)
プラチナディスクとなった6thアルバム『A New World Record(邦題:オーロラの救世主)』からのシングルカット。
(アルバムジャケットにオーロラが描かれているだけで、邦題と曲の内容は関係がない)
Electric Light Orchestra – Livin’ Thing (1976年)
1979年、Don’t Bring Me Down
ELOのアメリカでの最大のヒットとなった曲「Don’t Bring Me Down 」
Electric Light Orchestra – Don’t Bring Me Down (1979年)
1980年、映画「ザナドゥ(Xanadu )」のサントラが大ヒット
1980年公開で、ジーン・ケリーとオリビア・ニュートン=ジョンが主演した映画「ザナドゥ(Xanadu )」のサウンドトラックの半分をELOが担当。
大ヒットしたオリビア・ニュートン=ジョンが歌う「ザナドゥ」もELOの曲だという事実は、当時は認識していませんでした。
Xanadu Official Trailer #1 – Gene Kelly Movie (1980)
↓ジェフ・リン本人がザナドゥを歌い始めるとオールド(?)ファンが歓喜。
Get instant access to digital download of the rare live performance of “Xanadu” when you preorder Wembley or Bust! https://t.co/d8yae7X0dv pic.twitter.com/i7TPkHPVhX
— Jeff Lynne’s ELO (@JeffLynnesELO) 2017年10月27日
2014年から「ジェフ・リンズELO(Jeff Lynne’s ELO)」として活動再開
ELOのボーカル「ジェフ・リン(Jeffrey Lynne)」は2000年に独自のメンバーを率いてELO名義で活動を再開。
2001年、ELO名義として15年ぶりのアルバム『Zoom』をリリースしたものの、この年でまた活動を停止しました。
そして10年余りを経て、2014年に「Jeff Lynne’s ELO」の名義でライブ活動を再開します。
翌2015年には14年ぶりのニューアルバム『Alone In The Universe』をリリースしました。
Here’s a sneak peek of #WhenIWasABoy, the first single from #AloneInTheUniverse, the new album by Jeff Lynne’s ELO! pic.twitter.com/FzDJLBIGIZ
— Jeff Lynne’s ELO (@JeffLynnesELO) 2015年9月24日
2016年、ELOのベストアルバムが35年ぶりに全英No.1に
「Jeff Lynne’s ELO」の活動が活発になると不思議な現象が起きました。
2005年に発売されていたELOのベスト盤 『All Over The World – The Very Best Of Electric Light Orchestra』が2016年7月に全英No.1を獲得します。
実に35年ぶりの快挙でした。
2017年、ELOが「ロックの殿堂」入り
2017年4月、ELOがロックの殿堂入りしました。対象メンバーは4名・・・デビュー時の3名+キーボードのリチャード・タンディ
- ジェフ・リン Jeffrey Lynne:ボーカル、ギター
- ベヴ・ベヴァン Bev Bevan:ドラム
- ロイ・ウッド Roy Wood:ボーカル、ギター
- リチャード・タンディ Richard Tandy:キーボード
Watch ELO get inducted into the @RockHall of Fame at the #RockHall2017 Induction Ceremony airing TONIGHT April 29 at 8PM on @HBO! pic.twitter.com/iaak78RWhX
— Jeff Lynne’s ELO (@JeffLynnesELO) 2017年4月29日
2017年、英ウェンブリー・スタジアムのライブで6万人動員
2017年6月、ELOとして過去最高の6万人を動員したコンサートが英国のウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われました。
トレードマークの巨大な(円盤型)宇宙船の豪華セットとレーザー光線を駆使したライティングは圧巻です。
Jeff Lynne’s ELO – Telephone Line(Live at Wembley Stadium) (オリジナルは1977年リリース)